合格体験記

【合格体験記⑪】働きながら公認会計士を目指す【論文対策編⑤ 第2回論文模試と本試験】

こんにちは!

働きながら公認会計士を目指す合格体験記シリーズPart11です。

第1回論文式模擬試験では租税法と経営学がコテンパンにやられましたが、やるべきことが明確になりました。経営学を猛勉強しますが、経営管理論の膨大な試験範囲に圧倒されます。そこでマインドマップを作り、経営管理論を抑えます。また、PPM理論を受験勉強に応用して、租税法・経営学・企業法を重点的に学習することにしました。

前回のリンクはこちらです。

【合格体験記⑩】働きながら公認会計士を目指す【論文対策編④ 第1回論文模試と経営学対策】こんにちは! 働きながら公認会計士を目指す合格体験記シリーズPart10です。 今回は論文式試験編④ 第1回論文模試と経営学対策...

 

7月、第2回 論文式模擬試験を受験!

二度目の論文式模擬試験の季節がやってきました。7月中旬です。

仕事を辞めれば無限に勉強ができると思い込んでいたのですが、意外と1日が過ぎるのが早いということに気が付きました。1日って24時間しかないんですよね。

今回は第1回模試と違い経営学の学習もある程度進んでいたので、結構自信がありました。

それでは早速ですが第2回論文式模擬試験の結果をお見せします。後ほど本試験の結果もお見せしますので、模試と本試験でどのくらい差があるのか参考にして頂ければと思います。

結果がこちらです!

 

  3回 答練 1回 模試 2回 模試
財務会計論 D (48) C (52) B (53)
管理会計論 C (50)
監査論 A (60) A (64) B (55)
企業法 C (50) D (51) A (55)
租税法 D(46) D (44)
経営学 E(38) C (52)
総合 C(51) 52 (B)

※:()内の数値は偏差値です。偏差値52が本試験のボーダーラインです。

前回に比べて科目ごとの得点バランスが良くなってますね。

経営学がE判定→C判定と着実に成長しています。

企業法ははじめてA判定を取りました!

「企業法論文対策集」の効果が出てきたものと思います。

しかし、総合判定こそB判定ですが、偏差値は52でボーダーラインぎりぎりですね。

租税法も相当やりこんだつもりでしたが、偏差値44です。

答練や模試を受けて思うのが、CPAはかなり受験生のレベルが高い気がします。その要因は受験生自身の意識もあるかと思いますが、講師陣の影響ももちろんあるかと思います。

特に租税法経営学にその傾向が強く、この2科目は感触的にはかなりできた方だと思いましたが、偏差値が伸びていません。

そして、2か月半、猛烈に頑張りましたが、総合偏差値は1しか増えていません。

これは、私がワールドカップに熱中していたからではなく、母集団(CPAの受講生)のレベルが高くなってきているからと分析しました。

実際には私のレベルも高まっているはずです。(そう信じたいです)

受験生の中には他校の模試も受ける猛者もいるようです。やはり論文受験生の数はTACや大原の方が多いので、より本試験の母集団のレベルに近い形で受けることができるのが良いですね。

自分の相対位置を把握するためにも、余裕があれば他校の模試を受けてみてもよいかもしれません。私にはそのような余裕はまったくありません。

とはいえ、租税法と経営学まだまだ伸びそうなので、学習方針に変更はありません。

 

ピークを本番に合わせるため、7月後半はほどほどに

第2回論文模試も終わってしまったので、後は本番に向けて着実とやるのみです。

論文模試を終えて7月末までは、あまり無理をせずに1日5,6時間程度の勉強時間で推移していたと思います。

プロのアスリートは大会の日に最大のパフォーマンスを出すために、ピークを合わせるようにコンディションを整えるそうです。

試験も同じで、あまり無理をすると試験前に燃え尽きてしまう恐れがあります。

なので試験の日に最も高いパフォーマンスを発揮できるように、徐々にコンディションを上げていく必要があります。

仕事を辞めると勉強時間が長くなりがちなので、知らず知らずのうちに過負荷になり体調を崩すこともあります

特に論文式試験では一斉に6科目の試験を受けるので、直前の2週間でどれだけ最後の詰めができるかが重要かと思います。

というわけで8月に入るまでは無理をせずに、休める時は休むという感じで勉強を進めました。

 

租税法の詰めは条文の把握

模試では偏差値44と思うように結果が出なかった租税法です。

原因としては、前半40点分の理論問題に時間がかかり過ぎて、計算問題に十分な時間が取れないためでした。もっとも、計算スピードも決して速いとはいえません。

しかし計算スピードを上げるためには、相当の問題演習をする必要があります。

そこで私は、理論問題の解答スピードを速めるためのトレーニングを重点的に行うことにしました。

理論問題は、租税法の法令基準集から適用対象の条文を探し出し、該当箇所に当てはめて解答します。一見、法令基準集があるので対策は不要じゃないかと思いますが、租税法の条文は非常に複雑で条文に慣れていないと検索に時間がかかります。

条文を探すのにもたついてしまうと、あっというまに時間をロスします。

したがって、重要な条文を中心に、条文番号とどのような規定があるかをしっかりと把握します。こうすることで、条文を探す時間を短縮することができます。

特に消費税法は法人税法、所得税法と比較して、条文の数が少ないため、重要な条文については条文番号まで覚えるようにしました。

ここまですると、相当ハイスピードで理論問題を解くことができて、結果として計算問題に割り当てる時間を多くすることができます。

 

8月、論文直前期は暗記タイム

とうとう論文直前期の8月がやってきました。

直前期はひたすら今までやってきたことの総復習です。この時期は例によって暗記タイムです。とにかく暗記しまくります。

経営学は経営管理論をマインドマップを使いながら暗記し、会計学では理論対策集を用いて会計理論の趣旨を暗記します。管理会計論の理論も一応抑えておきます。

論文式試験では短答式試験と違い、長めの文章を暗記するので暗記量が尋常ではありません。

もちろん暗記するのは出題頻度の高いものだけです。ある程度重要なものを暗記してしまうと、本番で解答を考える時間をショートカットできます。なので、浮いた時間を他の難しい問題に使うことができます。

論述がメインの論文式試験ですが、やはり暗記は一定程度必要でした。

 

運命の論文式試験本番

ついに本番の日がやってきました。

ここまで来るのに2年半かかりました。挫折期間があったとはいえ、長かったです。

結局、仕事も辞めてしまいました。

社会人で働きながら勉強をするのは、大変だとよく言われます。これは間違っていません。

しかし、仕事を辞めて思ったことがあります。

大変さのベクトルが違うだけで、仕事を続けながらでも、無職専念でもどちらも相当しんどいです。

働きながらの勉強は時間が無くてもどかしい思いをすることが多いですが、安定的な収入がある分、精神的な余裕があります。

無職になると時間的な余裕はもちろんありますが、安定的な収入が無い分、精神的な不安は常につきまとっていました。

「落ちたらどうしようかなあ」とか「仕事あるかなあ」とかめちゃくちゃ不安になり、勉強に手がつかなくなることも少なからずあります。

もっと言うと学生だってつらいと思います。学生という最も青春を謳歌できる時期をほとんど勉強に費やさなければならないんですから。

そういう精神力の強い学生を私は尊敬します。

若干ポエムみたいになりましたが、何が言いたいかというと

論文式試験の直前期はめちゃくちゃつらかったです。1人で何日も牛丼屋を廻しているようなイメージです。

 

論文式試験は金・土・日の三日間で行われます。社会人の皆さんはお休みを取る必要があるので注意が必要ですね。

 

1日目  監査論・租税法

初日の一発目は監査論です。会場はもちろん早稲田大学です。

試験会場の雰囲気はかなりぴりついています。Hunter試験くらいぴりついています。

私はなぜか一発目を租税法と勘違いしていたので、完全に租税法をやるき満々だったのですが、監査論の問題用紙が配られてびっくりしました。

びっくりしてはじまった監査論でしたが、試験の感触はよかったです。ほぼすべての解答欄を埋めつくすことができました。

直前の答練で継続企業の前提に関する問題が出ていて、今年出るかもなあと思い復習していたのが的中しました。答練は偉大です。

 

租税法はやはり時間が足りなかったです、、、。あんなに理論トレーニングしたのに。

条文把握トレーニングのおかげで、理論問題はよくできた自信はありましたが、法人税と所得税に思った以上に時間を要してしまい、消費税を解く時間がなくなってしまいました。

「これは終わった」と思いましたが、この年の消費税はかなり難しかったらしく、ほとんどだれも解けていなかったみたいです。

命拾いしました。ありがとう、試験委員様。

あと、試験が始まってから周りの人が、問題用紙を切り離して、ホチキスで止めだしたので少し焦りました。

そんなことしていいんだ。

てかホチキス持ってきていいんだ。

 

租税法は問題用紙が非常に多いので、法人税法・消費税法・所得税法と問題ごとにホチキス止めすると良いのですね。本試験が始まってはじめて知りました。

案の定わたしの問題用紙はバラバラになり、最後はどこに何があるかよくわからなくなってしまいました。

ホチキスは必需品のようです。

租税法の2時間は1秒の隙間もなく問題を解き法令基準集を参照したりと、非常に疲れます

初日を終えるとグッタリしたまま自宅に帰ります。

ほんとうに、めちゃくちゃ疲れました。走ったことないですけど、フルマラソン走った後くらい疲れました。もしかして私に税務は向いてないのではと思ってしまいます。

それでも家に帰ってから管理会計論と財務会計論の最終チェックをしました。フルマラソン走った後に10キロ走るようなもんです。

 

2日目  会計学(管理会計論・財務会計論)

2日目は会計学です。前日の学びから、私は堂々とホチキスを持参していきました。

管理会計論は鬼難しかったです。工程別総合原価計算と連産品が組み合わさったような問題やほとんどやったことのないタイプ資金収支表に関する問題が出題されたのを記憶しています。管理会計論でおなじみの工場長と部下がこそこそ喋っている問題も解けません。

一体あの問題を誰が解けるのでしょうか。解答箇所の70%くらいは空欄だったと思います。

「問題が難しいということは皆もできていないな」と信じることにして、午後の会計学(財務)に挑みます。相対評価です。大丈夫大丈夫。

財務会計論では株主資本等変動計算書やキャッシュフロー計算書の簡単な計算問題が出題されたため、自信満々で完答しました。後日、講師の解説を聞くと、S/Sキャッシュフロー計算書の問題は一問でも落とすと致命傷になっていた可能性があるということを聞き、ヒヤリとしました。

やはり簡単な問題をいかにミスなく取るかに尽きると思います。

財務会計論はまずまずといったところでしょうか。

これにて、2日目が終了です。

管理会計論が出来なさ過ぎてかなり不安になりましたが、講師の「みんなできていないから大丈夫!」という言葉を信じます。

 

3日目  企業法・選択科目(経営学)

三日目です。すでに私のライフポイントはゼロに近づきつつあります。

午前の企業法は、大問1が非常に難しく、なんと大問の半分(全体の1/4)が白紙解答になりました。

これはやっちまったなあと思いましたが、大問2はよく解けたので、とんとんかなあという感触です。

判例の解釈というよりも、どちらかというとどれだけ条文を正確に速く引いて解答できるかが問われていたように思います。

ここに来るまでに「企業法論文対策集」を何周もぶん回してきたのに、このざまです。

しかし、論文式試験では素点50点取れればかなり良くできた方なので、多少の空白は問題ないはずです。

 

ラストは経営学です。

経営学は他の科目に比較して、時間に比較的余裕があるので、リラックスして問題を解きました。結果としては、ファイナンス・財務管理論ともに、よくできたと思います。

やはり経営学はマインドマップによる学習が功を奏したように思います。

これは論文式試験あるあるですが、経営学が終わった瞬間が最も嬉しかったです。

終わったあ~という思いが強かったです。

 

本試験を終えてから

本試験を終えると、私は定年退職したおじいさんのようになりました。

仕事も辞めてるし、試験もおわったのでなーんにもやることがないのです。

なんにもやることがないのは、控えめにいって最高です。

だって、なんにもしなくていいんですよ?

あ~、仕事やめてよかったなあと思いました。

 

あと、これは8月の出来事ですが、6月に受験した日商簿記1級に合格していました。実は日商簿記1級は4回目の受験だったのですが、4回目にしてようやく合格できました。

1級のために特別対策をしたわけではないので、公認会計士試験の勉強を続けていれば、自然と合格できるようになることが証明されました。

試験結果の発表は11月中旬なので、それまでは監査法人の就活イベントに参加したり、英語を勉強しようと思い教材を買ってはみたものの、結局ちっともやらずにHuluやNet flixで映画を観たり本を読んで過ごしました。

ちなみに、この時期に勉強はしませんでした。論文式試験の問題用紙すら一切開きませんでした。記述式なので正確な得点予想ができないということもありますが、今さらそんなことしたって既に試験は終わってしまった事実は変えられないのです。

本試験の結果は何ともいえない出来でしたが、落ちたらまたその時頑張ればよいと思いました。

 

論文式試験 合格発表

ついに合格発表の日がやってまいりました!

合格発表は金融庁に行って掲示板を直接見るか、ネットで見るかのどちらかですが、私は自宅で見ました

元々外出が好きな方ではないのですが、無理して金融庁まで出向いて落ちてたら最悪じゃないですか。

それだったら、浮いた電車賃でスタバのコーヒーでも飲んだ方がマシです。

というわけで、午前10時でしたでしょうか。

インターネットで公認会計士試験のホームページを開きます。

まだ合格発表のPDFファイルがないので、F5キーを何度も連打して更新しまくります。

すると、ついにHPに合格者の受験番号が掲載されるPDFファイルが現れました。

 

やっぱりこの瞬間が最高にドキドキします。

 

お願いよお願いよ!!!!!!

 

と祈りながらファイルを開きます。

 

そこにはなんと

 

 

 

私の受験番号が

 

 

 

 

 

りました!!!!!!!

 

勉強をはじめてから2年9か月。

ようやく一つ目標を達成しました。

喜びというよりも、ほっとしました。

 

あああ、これで来年受けなくて済む~という安堵感です。

それくらい論文式試験の直前はつらかったです。

 

論文式試験を二度以上受けられる人は物凄い胆力の持ち主だと思います。

 

論文式試験 成績表が送られてきた

後日成績表が郵送されてきました。

特定防止のため最終順位は伏せますが、総合偏差値56.5で、順位は400番台の後半です。

この年の論文式試験は受験者数3,678人、内合格者が1,305人で、合格率は35.5%でした。短答式試験の受験者数は10,153人なので最終合格率は11.1%です。

幸運にもすべての科目で合格ボーダーラインを超えています

また、監査論は上位100人に入っていました。

CPAの齋藤先生には感謝しかありません。

 

経営学と租税法は模試よりも成績が良くなっていますね。

模試の成績からの推移がこちらです。

第1回模試、第2回模試の()内の数値は偏差値です。
本試験の()内は順位です。

  1回 模試 2回 模試 本試験
財務会計論 C (52) B (53)

52.7(1,000~1,050位)

管理会計論
監査論 A (64) B (55) 65.5(50位~100位)
企業法 D (51) A (55) 53.9  (900位~950位)
租税法 D(46) D (44) 56.8  (650位~700位)
経営学 E(38) C (52) 61.2  (200位~250位)
総合 C(51) 52 (B) 56.5  (450位~500位)

 

CPA模擬試験と本試験の相関関係について

私の成績もそうですが、Twitterで成績を上げている人々を見ていると、やはり第2回模擬試験と本試験の成績は比較的相関関係がありそうです。

また、租税法と経営学は模擬試験から偏差値が10近く上がっています。

この要因として考えられるは2点あり、①模擬試験が終わってから租税法と経営学に重点的にリソースをかけたので、自分が成長したことと、②CPA受験生のレベルが高く模擬試験での成績が低めになっていたことです。

これから言えることは、模試の結果を分析する際には、偏差値だけを見るのではなく、模試を受ける人の母集団のレベルも意識する必要があるかと思います。

第二回の総合成績は偏差値52でB判定になっています。偏差値52が本試験のボーダーラインなので、おそらく予備校側も過去のデータを蓄積していて、それを加味して総合的に判定を出しているものと思います。

なので、偏差値ではなくA~Eの判定結果をある程度信頼して、その上で注力する分野を見極めた方がよいのではと思いました。

 

終わりに

公認会計士試験は長くつらい努力が必要な試験ですが、

その分、合格した時の喜びは言い表せないものがありました。

私は何度も諦めたいとか辞めたいとか思ってきましたが(実際一度やめましたが)、

今では本当に続けてきてよかったと思っています。

ここまで読んでいただいた方ならわかるかと思いますが、私は決してできる方ではありません。

しかし、短答も論文も結果的に一度目の試験で合格できたのは、劣勢になっても諦めずにその時その時で対策を考えて改善できたからだと思っています。

公認会計士試験は一部の天才だけが受かる試験ではなく、少しずつ努力して改善してといったPDCAサイクルを継続できた人が受かる試験であるということを身をもって学びました。

中々勉強の時間が取れない人も、毎日少しずつ継続すればいつか手が届くと思います。

この合格体験記シリーズでは当時の自分が「こんな情報知りたかったなあ」と思ったことを思いついたものから書いています。

なので今後もどんどん更新していくつもりです。

また、別の記事でお会いしましょう!

最後まで読んでいただき誠にありがとうございます。